宇野良治、医師、医学博士




今回のライブドアの宇野コラムは、2013年6月に始まった。

つまり、もうすぐ10年目になる。


そして、このコラムの前のコラムから、

企業、会社や団体が間接的なダメージを受ける内容もあった。

数百億の市場のある刺激性下剤で大腸がんになるとか、

ピロリ菌を除菌すれば早く死ぬとか、

市場数千億の善玉菌は悪玉だとか、

トクホや野菜350gは単なる経済政策だとか、

そのようなことをいっている私は、

たとえば殺し屋に1億円を払ってでも、

口封じをしたいと思う人がいるかもしれない。


実際に、このコラムの前のコラムの頃、

ある時期から常に私は尾行された。

私の妄想ではないことが、ある日わかった。

尾行をまいて、

鉢合わせになった時に相手が慌てて逃げたのだ。


その後、


電車の歩道橋、階段、橋、電車のホームなど、

常に突き落とされる恐怖を感じていた。

まるで、ドラマや映画の世界を経験した。



その点、

私にとって沖縄は世界中で一番安全だと思っている。


しかし、

今回の宇野コラムでも、

命を狙われそうな記事を書き、

その後、削除したのは3割ほどある。

しかし、その後、それらが事実になってきたので、

徐々に、再アップしている。

今回は、2013年7月の記事を再アップする。




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開かれたパンドラの箱悪玉菌と善玉菌、乳酸菌、ダイエット食は全て嘘か?



2011年、世界的科学雑誌(つまり、最高レベルのレフリーに許可された証拠)のNatureに「Enterotypes of the human gut microbiome」という論文が掲載された。

(Nature 2011, Vol 473,174-180)



この研究結果で、腸内細菌が3タイプに分類されることが示された。

私が思うには、この論文は、ある意味、iPS細胞の論文よりも、価値が高く、今後の医学の進歩を予言させるものである。この論文の関係者はいずれノーベル賞を受賞するに値する。



腸内細菌は、1000種類、1000兆個あるとされる。

あまりに多く、そして、分離培養しても、好気性、嫌気性など菌が繁殖しやすい条件が菌によって異なることもあり、腸内細菌の個人的な詳細な違いなどは闇につつまれ、一部の研究者が、「悪玉、善玉がある」といえば、そうだろうと思い、知ったかぶりの医者が「病気では悪玉菌が増える」といえば、そうだろうと思い、堅実そうな健康食品業者が「乳酸菌が効く」といえば、そうだと思っていた。

つまり、いくらでも嘘をつける状況にあったのである。

しかしである。

このパンドラの箱が開けられたのである。



この論文の研究は、腸内細菌の遺伝子について、メタゲノム解析で遺伝子情報を分析し、その類似性から3種類に分類されることがわかったというものである。

それによって、どのクループで種々の疾患と関連するかがわかることになる。

ねいちゃー

 

便をメタゲノム解析すれば、多くの病気が診断される可能性がある。

また、病気の人の便を調べれば、病気の原因がわかってくる。


そして、今現在、その研究が進んでいるのである。

今後、食事との疾患の関係、疾患の予防や治療にまで進んでゆく。


さらに、人間の腸内細菌は個々で千差万別で全く異なることが明らかになり、これまでの常識も覆られてきている。

たとえば、多くの人が分解しない糖でも、人によっては分解し吸収する。そのために、同じものを食べても太る人と太らない人がいることが解明された。

また、ほとんどが食物繊維で分解されないためにダイエット食とされている海藻は、日本人の一部では海藻の食物繊維を分解する腸内細菌を保有していることがわかった。保持している人では、海藻を食べると分解され吸収される。海藻を分解する腸内細菌は海苔などと一緒に口から入った微生物から海藻類を分解する遺伝子を腸内細菌が獲得して誕生したとされる

 

同じように生で食べて、そして分解する腸内細菌を獲得しやすいものは野菜である。

この野菜については、まだ研究が及んでいないが、これまで人間の大腸は水分吸収能力しかないと考えられていたが、ある研究では人間の大腸が腸内細菌によって野菜の主成分であるセルロースを分解するために草食動物に近い栄養吸収能力が大腸にあるという研究報告があるが、一方ではセルロースは非水溶性で腸内細菌で発酵分解を受けにくいとされるなど、きわめて謎であった。

私の考えでは、野菜も海藻と同じ機序で、

通常であればセルロースは分解吸収されにくいため、単に便のカサを増やす作用しかないが、それを毎日多量に食することによって、「パンダが生後に竹を分解する腸内細菌を獲得するように」セルロースを分解する遺伝子を腸内細菌が獲得すると思われる。そして実際に、草食動物のように食物繊維を発酵させて分解することがあり、その際に、大量のガスが発生して便秘症状を悪化させることは、「便秘のバイブル」で述べた。



以上のように、これまでテレビで、

「○○○を食べれば痩せる」

「○○○を食べても太らない」

というものは、すべて妄想、嘘とは言わないが、

人間のなかには、「○○○を食べれば痩せる」

「○○○を食べても太らない」

のような人もいるかもしれないが、

全ての人にいいというわけでない。

ということが科学的に判明したというわけである。


ということは、現在、国が特定何とか食品に指定しているものも、

人によっては、全く効果がないということである。

そして、最も恐ろしいのは、
「カロリーゼロ」「カロリーオフ」

などの表示があっても、

栄養が吸収されるかどうかは、その人それぞれの腸内細菌によって決まるので、通常、吸収されない食品や飲みものも人によっては、高率に分解吸収されるということがあるということである。



世の中には、何を食べても太る人がいる。

どこにもいる。

そのような人は、普通の人が分解できない食べ物の成分を何でもかんでも分解できる腸内細菌を持っているのかもしれない。

となると、その治療は、抗菌剤を飲んで腸内細菌を減少させるしかないのかもしれない。

いずれにせよ、食事によるダイエットのテレビ番組や本屋に並んだダイエットレシピ本などは、全く信ぴょう性なしと言わざる負えなくなった。

また、同じ理論での「アンチエイジングのための食事法」なども根拠がなくなった。

さらに、乳酸菌やヨーグルトの「商業的余命」のカウントダウンが始まっている状態でもあろう。

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2011年のNatureの論文の研究は、世界中(ドイツ、フランス、デンマーク、スペイン、中国、日本、米国)の40人以上の研究者が著者である。

3人の日本人の研究者には、以前からゲノム解析を行ってきたは東京大学の服部正平教授がいる。

2013年2月4日の読売新聞のネット記事には、服部教授が腸内細菌を4つに分類してその分類に95%が入ると記されている。この4種類というのは服部教授の持論であり、Natureの結果とやや異なるが、いずれにしても、善玉、悪玉、腸に効く乳酸菌など上から見れば似ているが、横からみれば全く次元が異なるという世界に進んでいるのである。