宇野良治、医師、医学博士
2年間に就職した姫路のクリニックを退職します。
2年以上前からバイトで来ていましたが、
コロナが流行し始め、
他の病院での内視鏡のバイトが少なくなり、
姫路のクリニックで常勤医師を募集していると知り、
就職しました。
そして、2年間、コロナ禍を無事に乗り越え、
クリニック運営は助走から安定飛行に転じた感じがあります。
私がいなくなっても大丈夫だと思います。
でも、スタッフは、私の退職に戸惑っている感じがします。
担当理事から、戻ってきたら、すぐ声かけて下さいとのことでした。
花束をもらい、
最後の挨拶といわれ、思っていることを言いました。
「子供の問題で突然やめることになり、沖縄で働くことになりました。
いろいろ言いたいことはありますが、
一言、
本当に、ごめんなさい!
本当に、ごめん!」


最後の日は、
看護師のSさんの腕で、
採血の練習をすることを約束していましたが、
それをやめて、
すぐに帰ろうとしたら、
「だめです。約束です」
とのことで、
Sさんの血管の見えない細い腕に、指先だけの感触で針を刺しました。
うまく入らず、
ごめんと言いながら、
針を動かし、血管に入りました。
「そこ、押さえて・・・」と、
周りのナースが言います。
「ありがとう」
「左もしますか?」
「いい、もういい、大丈夫」

Sさんの1人息子さんは東京農大に合格したので、
淋しいと思いますが、
無垢のやさしさで頑張ってください。