日本低フォドマップ食推進会会長
宇野良治、医師、医学博士
Office Uno Column







ひき続き、再公開します。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


初回公開日:2014年10月23日

なぜ?乳酸菌が大腸の動きを改善すると考えたのか?


宇野良治



 

有名なヨーグルト推進者の動画で、

「ヨーグルトをたくさん食べると、便のpHが6以下になる」

という話がありました。

何度も、視聴して、確認しました。

 

ところで、

2014年の英国の研究グループからの報告では、

人間では、pHが低いほど、盲腸や右側結腸が動かなくなることが判明しました。

ということは、

ヨーグルトをたくさん食べると、

便秘になるということでいいのですね?

おい


2014年までは、短鎖脂肪酸が便のpHを低下させることだけは、わかっていました。

そして、

「酸性の便は、黄色で、きれいなので、腸がきれいな証拠であり、酸性の便にすれば、便通が良くなる」

と、言われ続けました。

しかし、

その根拠を探しましたが、きちんとした科学的な研究論文は見つけることができませんでした。

やっと見つけたのは次の文章でした。

被験者8人に一般的なプレーンヨーグルトを1日3回・130gずつ、計390gを2週間にわたって摂取してもらったところ、糞便中のビフィズス菌が増加し、ウエルシュ菌などの悪玉菌が有意に低下することがわかりました。また、糞便中の有害物質(フェノール類、インドール、硫化水素など)も同じく有意に低下し、ペーハー(pH)もアルカリ性から酸性に変化する傾向が見られました。

 こうした実験を繰り返すことで、

「発酵乳=ヨーグルトが腸内フローラに好影響を与える」、

つまり、

「ヨーグルトを食べるとおなかの調子が良くなる」

ということの裏付けが徐々に積み重ねられていったのです。」

 

????

8人・・・・
 

ということは、ヨーグルトで便のpHが低下することは、非常に少ない対象での実験で確認したが、「お腹の調子が良くなる」というのは、考察だということです。
たった8人の実験を詳細に語っているのに、「お腹の調子が良くなる」という実験的証拠の説明がないという文章と判断できます。

つまり、ヨーグルトを投与した時の人で腸の動きを実際に観察していないと思われます。

せなら、そのような実験は、昔であれば大腸に圧力測定センサーを直接入れたまま、大腸に留置したチューブからヨーグルトを注入して、センサーで腸の動きをモニターしなければならなかったからです。私もそのような実験のために大腸内視鏡を使って、何度もセンサーを入れる手伝いをしたことがありますが、その測定の被験者は、じっと数時間センサーを入れっぱなしで動かずにいなければならず(たしか、バイト代は被験者1人数万円だった?)、被験者にとっても負担な研究でした。ですから、医学部でない研究者が、このような研究をしていたとは、到底思えないのです。

 

短鎖脂肪酸が人間の大腸にどのように作用するのか?

ラット、モルモット、イヌでの実験はありますが、私の調査した限りにおいては、人間でのきちんとした研究報告は存在しません(もし、それなりの研究報告があれば、謝罪いたします)。

 

また、このような記載があります。
 

「こうしたプロバイティクスの働きによって腸内のフローラのバランスが整ってくると、腸内のビフィズス菌が作り出した乳酸や酢酸によって腸が刺激され、ぜん動運動がさかんになります。その結果、便秘が解消されやすくなり、腸の健康状態が徐々に改善されていきます。・・・これらの効用は、特定保健用食品(トクホ)の「おなかの調子を整える食品」の表示内容としてすでにみとめられたものです。」
 

これは、いつの話でしょうか?

過去においても、世界の研究者の見解と一致していません。

2006年の代表的な研究論文で以下のように記されています。

SCFAs may also act as luminal chemical stimuli controlling gastrointestinal (GI) motility, but whether their effects are stimulatory or inhibitory is unclear, and varies according to different experimental paradigms.1,7–12

It has been postulated that abnormal colonic fermentation could be a factor in the pathogenesis of irritable bowel syndrome (IBS), and indeed, patients with small intestinal bacterial overgrowth (SIBO) show increased concentrations of SCFAs.13Infusion of starch14or SCFAs1into the ileocolonic region of healthy volunteers is associated with flatus, bloating, abdominal pain, cramps and an urge to defecate. In IBS patients, bloating and abdominal pain coincide with unabsorbed carbohydrates entering the proximal colon15

 

1.  Kamath PSPhillips SFInitiation of motility in canine ileum by short chain fatty acids and inhibition by pharmacological agentsGut 1988299418.

7. Yajima TEffect of sodium propionate on the contractile response of the rat ileum in situ.Jpn J Pharmacol 19843526571.

8. Kamath PSHoepfner MTPhillips SFShort-chain fatty acids stimulate motility of the canine ileumAm J Physiol 1987253G42733.

9. Masliah CCherbut CBruley des Varannes SBarry JLDubois AGalmiche JPShort-chain fatty acids do not alter jejunal motility in manDig Dis Sci 1992371937.

10. Squires PERumsey RDEdwards CARead NWEffect of short-chain fatty acids on contractile activity and fluid flow in rat colon in vitroAm J Physiol 1992262G8137.

11. Cherbut CFerrier L, Roze CAnini Y et al. Short-chain fatty acids modify colonic motility through nerves and polypeptide YY release in the ratAm J Physiol 199875G141522.

12. Fukumoto STatewaki MYamada T et al. Short-chain fatty acids stimulate colonic transit via intraluminal 5-HT release in ratsAm J Physiol Regul Integr Comp Physiol 2003284:R126976.

13. Høverstad TBjørneklett AFausa OMidtvedt TShort-chain fatty acids in the small-bowel bacterial overgrowth syndromeScand J Gastroenterol 1985204929.

14. Flourié BFlorent CJouany JPThivend PEtanchaud FRambaud JCColonic metabolism of wheat starch in healthy humans. Effects on fecal outputs and clinical symptoms.Gastroenterology 1986901119.

15. Cann PARead NWBrown CHobson NHoldsworth CDIrritable bowel syndrome: relationship of disorders in the transit of a single solid meal to symptom patternsGut 19832440511.

 

SCFA(短鎖脂肪酸)は胃腸の運動性を制御するように管腔を化学的刺激として作用するが、その効果は刺激または阻害であるかどうかは不明であり、異なる実験パラダイムによって変化する場合があります。1,7- 12

これは、異常な結腸発酵が過敏性腸症候群(IBS)の病因における要因であり得ると仮定されています。そして実際、小腸細菌異常増殖(SIBO)を有する患者は、SCFAの濃度が増加している。13健康なボランティア(注1)への澱粉14またはSCFA注入(注2)1を行った実験で回腸、結腸領域が影響を受け、放屁、膨満感、腹痛、けいれんや便意に関連付けられている。IBS患者では、膨満感や腹痛の症状は吸収されない炭水化物が近位結腸に入る状況に一致している。15

 

・・・・・・・・・・・・・・

(注2)1988年、実際に腸に短鎖脂肪酸を注入した実験はイヌ4匹で行われ、かつ、その実験部位は回腸でした。

(注1)1983年には、健康な5人のボランティアでの実験が行われました。それは、盲腸までチューブを挿入し、小麦デンプンを食べた後に、乳酸、短鎖脂肪酸の濃度を測定した実験ですが、小麦デンプン摂取後、盲腸でそれらが増加し、pHも低下したというものです。しかし、問題は、被験者5人が腹部膨満を訴え、2人が腹痛を来したという結果でした。膨満や腹痛は、現在の常識では高フォドマップの発酵で発生したガスによるものです。

要するに、

2006年までは、地球の人類の大腸の腸管運動に短鎖脂肪酸がどのようにかかわっているのかはわからなかったが、盲腸のpHが下がり、乳酸と短鎖脂肪酸が増加すると、膨満感を生じて、腹痛を来すことまではわかっていたということです
 
定説:短鎖脂肪酸+腸pH低下=
「おなかの調子を整える」

実験結果:短鎖脂肪酸+腸pH低下=
腹部膨満+腹痛

であれば、

腹部膨満+腹痛=「おなかの調子を整える」

 となります。


 

そして、

2014年になり、

これまでわからなかった「短鎖脂肪酸」「腸内pH」と

「大腸の運動」の関係が明らかになったというわけです。
 

 土台が不確かなことから、「悪玉菌、善玉菌」という概念の信憑性が問われるのです。


では、これまで、何年も、何度も、何度も、言われ続けたことをネット検索から拾ってみましょう。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・

乳酸菌はブドウ糖や乳糖を分解し、たくさんの乳酸を産生します。ビフィズス菌の場合は、乳酸に加えて酢酸も作り出します。この乳酸や酢酸に大腸の蠕動運動を活発にする働きがあるため、乳酸菌は便秘の予防・解消に役立つとされています。

http://www.danone.co.jp/health/bacteria/lactobacillus/benpi_lactobacillus.html

 

腸内PHの低下 腸内細菌の産生する酸によって腸内PHが酸性になり、病原菌の増殖を抑制し有害物質の産生及び吸収を抑制します。

腸内の乳酸菌は、様々な物質の産生等によって人間に大きな影響を及ぼしています。たとえば、乳酸菌の産生する乳酸や酢酸は、腸内のpH値を酸性に下げ、有害菌の増殖や外来菌の定着を阻止したり、腸管を刺激して蠕動運動を活発にするなど多くの働きをしています。その上、ヒトに悪影響を与える物質は産生しません。
なんらかの疾患があると、乳酸菌群は減少します。成人病の多くに便秘症状が見られるのは、そのことをよく示しています。このことから、腸内の乳酸菌は、人間の健康や疾病と深くかかわっていることが推測されます。http://www.nattoukin.jp/puropaiodix/nyusankin.index.html

 

乳酸菌だけのヨーグルトよりも、乳酸菌と酵母による共生発酵で作られる○○の方が、劣悪な環境に強いとされ、乳酸菌が生きたまま腸に届きやすいとされている。乳酸だけじゃなく酵母が酢酸を作ることから酸性度を高め悪玉菌を抑制する。

http://thebenpi.com/topic/lactobacillus-matome.html

 

下痢がなかなか治らないなど下痢の原因の一つに腸内のPHが関係しています
というのは腸内のPHは弱酸性が理想的なのです。弱酸性の腸内は腸内善玉菌が最も発育しやすい環境なのです。

腸内の善玉菌は腸の中で糖を分解して乳酸と酢酸を1:1の割合で作りだします。この時には炭酸ガスやメタンガスなどのガス類は一切出しません。

乳酸と酢酸が生じるというのは、腸内のPHが酸性傾くと言う事です。酸性に傾いた腸内は、例えばお寿司や酢じめにして保存するように、腸内の酸が悪玉菌の成長、活動を抑制することに役立っているのです。 その産出する酸のお陰で、いっそう善玉菌が悪玉菌よりも優位に立てるという好循環が生まれてきます。

腸内のPHを知る目安は便の色や固さです。腸内のPHが低いほど便は黄色っぽく、高いほど黒っぽくなります。赤ちゃんの便はPH4.5~5.5(弱酸性)なので黄色です。

健康な大人はPH5.5~6.0で、黄土色をしています。PHの値は0に近いほど酸性度が高く、PHの値が17に近いほどアルカリ度は大きいのです。理想的なPHの値は4.5~ 5.5が理想的な環境です。

腸内のPHを理想的に保つには下痢の原因となっている腸内細菌の環境を変えてやらなければありません。つまり悪玉菌を減らす事です。

それには善玉菌を増殖し、腸内善玉菌の働きを強化する納豆菌を摂ると善玉菌が増えやすい環境になります。なぜなら納豆菌は非常に強い菌で好気性、つまり酸素を必要として増えていく菌、一方ビフズス菌は嫌気性の菌、酸素を嫌って増えていく菌ですから、腸内はビフィズス菌が増えやすい環境となります。ところが乳酸菌は酸素があってもなくても増えますが、納豆菌があると、ますます元気になり活発に増殖します。

http://www.element-body.com/%E8%85%B8%E5%86%85%E3%81%AE%EF%BD%90%EF%BD%88%E3%81%AE%E5%80%A4%E3%81%AF%E4%B8%8B%E7%97%A2%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%9B%A0%E3%82%92%E8%A7%A3%E6%B1%BA%E3%81%99%E3%82%8B/

 

乳酸菌は腸内で乳酸を発生し、それによって腸内pHが下がり、悪玉菌が存在しにくい腸内環境がつくられます。納豆菌は、生きたまま腸に届き乳酸菌、ビフィズス菌を増やします。乳酸菌は、腸内のpHを下げ、納豆菌、酪酸菌等と共に善玉菌を増やし腸内環境を整え、腸内異常発酵を抑えます。酪酸菌は、便が溜まりやすい結腸で善玉菌を増やし大腸壁を守ります。

http://biyo-chikara.jp/benpi/7546/

 

乳酸菌の摂取により、腸内に常在している乳酸菌が増えると、腸内のpHが酸性になり、病原菌の増殖を抑制し有害物質の産生及び吸収を抑制もします。

http://planet-group.co.jp/supplement/ingredient/%E4%B9%B3%E9%85%B8%E8%8F%8C/

 

乳酸菌は、有機酸と、腸内のpHを低下させる短鎖脂肪酸を作り出し、それによって蠕動(ぜんどう)運動を助けます。プロバイオティクスのサプリメントに含まれる乳酸菌は、腸の運動を刺激するのを助け、便秘を治療するのにいい結腸の通過時間を減らすのに役立ちます。

http://probiotic.jp/%E4%BE%BF%E7%A7%98%E3%82%B5%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88%E3%81%AE%E4%B9%B3%E9%85%B8%E8%8F%8C/

 

ビフィズス菌が生

きて腸に届き,増殖することにより産生する乳酸や酢酸のため腸管内のpHが低下することや必須栄養素であるリンをビフィズス菌が増殖時に取り込み,便と一緒に排泄されるため,結果的に宿主であるヒトのリンの吸収量が低下するためではないかと推察している.

https://www.sbj.or.jp/wp-content/uploads/file/sbj/9008/9008_yomoyama_2.pdf

 

腸内でビフィズス菌生育のため利用され、菌数の増加に役立ちます

オリゴ糖は消化・吸収されにくく、胃・小腸をそのまま通過し大腸で発酵し乳酸・酢酸を産生してPHが酸性に傾き腸を刺激して蠕動運動を促し下痢・便秘を抑制します.
PHが酸性に傾くと、ビフィズス菌など善玉菌は暮らしやすく、大腸菌など悪玉菌は居ずらくなり減少する。

http://www.long-life.net/newpageh-1.html

 

腸の中にいるビフィズス菌や乳酸菌、クロストリジウム、バクテロイデスの一種などが酪酸(らくさん)、プロピオン酸、酢酸という短鎖脂肪酸(発酵物質)をつくる。このことにより、腸内pH(ペーハー)が下がり、より酸性の状態にしてさらに病原菌に入り込み、活動と増殖を抑える。その結果、腸粘膜も丈夫になり、広い意味での抵抗力となるわけである。

http://www.darm.co.jp/health/

 

腸内の善玉菌、悪玉菌のバランスは、偏った食事、ストレス、過労、加齢など様々な要因によって変動しますが、乳酸菌の作り出す乳酸は、腸管内のpHを下げ便通を円滑にするだけでなく、病原菌や腐敗菌などの悪玉菌の生育を阻止する働きもしています。

http://game7.jp/textuteibunnseki.html

 

理想の腸内環境とは、善玉菌優勢の腸内環境です。 善玉菌の代表格である乳酸菌は乳酸を発生させ腸内を酸性にするのですが、悪玉菌は酸性に弱く、結果善玉菌である乳酸菌が増えると、どんどん悪玉菌が減るので善玉菌がますます増え腸のぜんどう運動が活発になって便通も快便・・・といった好循環になります。

http://iimainichi.com/products/p3000

 

乳酸を産生することで、ウェルシュ菌などの悪玉菌を破壊する。そしてその乳酸で腸内のpHを弱酸性に保ち、悪玉菌の異常発酵生成物を抑えるとともに、善玉菌が繁殖しやすい環境を作る。

http://www.naoru.com/nyuusannkin.htm

 

当然、乳酸菌を飲んでも腸内の pH は下がりません。

http://ffpo.jp/biogenics-k.pdf

 

カスが少なくなって、しかも悪玉菌を増殖させる。そうなると、腸内のpHがアルカリ性になる。酸性になると腸ぜん動の刺激が高いからどんどん排泄されるのですが、アルカリ性だと刺激が少ないんですね。だから、腸の健康を保とうと考えたら、腸内環境をアルカリ性にしないことが大事なんです。

赤ちゃんは、すぐに便が出るでしょう? 赤ちゃんの腸内にはビフィズス菌が多いから、健康体であれば酸性の腸内環境になっているわけです。

http://seimei-kagaku.info/archives/2465

 

乳酸菌が増殖すると乳酸と酢酸という代謝物が作られ、それらが腸内を弱酸性に保ち悪玉菌の増殖を防ぐからだといわれています。

http://tago-mago.net/

 

・・・・・・・・・・・・

おわかりでしょうか?
根拠のない「定説」でも、
ちゃんと、コピーされて、広まっています。
 そして、多くの国民がそう信じて、今日も、健康のためを願って、
トクホを買っています。

嘘も百回言えば真実となる(ゲッペルス:ナチス)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・
















新着ランキング1位!





1位



Twitterフォローで応援お願いします!!