日本低フォドマップ食推進会

会長 宇野良治、医師、医学博士
Sole proprietorship
:Office Uno Column





注)「過敏腸:かびんちょう」は、宇野良治が「過敏性腸症候群」の略として、

ライブドアブログ「宇野コラム」において、2,022年6月20日17時17分に最初に使用した文字です。






過敏腸(過敏性腸症候群)は、食品や飲料の種類によって症状発現時間が異なる。

一般的に乳製品は、症状が出るのが早い。

また、固体よりも液体が症状が出るのが早い。

要するに、過敏腸では、牛乳が最も症状を生じるのが早い。

そして、日本人は世界で乳糖不耐症(牛乳に弱い)が最も多い。


図1


母乳やミルク飲む乳児では、乳糖を分解して消化吸収できるが、

日本人の場合、小学生になると乳糖を分解できないために、

下痢などの症状生じる。

乳糖不耐症の全てが過敏腸になるわけではないが、

中国の研究では、乳糖不耐症は健常者よりも下痢型の過敏腸で3倍多い。


図1




この原因は、乳糖(ラクトース)であるため、それを排除したラクトース・フリーの

牛乳を販売すれば、爆発的に売れると思うが、なぜか、日本のメーカーではでは販売されていない。


日本よりも遥かに乳糖不耐症の少ない欧米では、開発が進み容易に入手できる。


乳糖不耐症の多い学童に強制的に摂取させることは公的虐待に当たらないか?


(日本の国会では、牛乳アレルギーや栄養等についての議論はあったが、不耐症を議論すべき)



6月18日のTV「世界で一番受けたい授業」 で、

乳酸菌に「整腸作用」があるという話があった。

そして、牛乳と一緒に摂取すればいいような乳酸菌が守られるとして、

牛乳との摂取を推奨していた(録画の複数回検証)。




乳酸菌を牛乳で摂取すると、

牛乳で下痢をする場合でも、乳酸菌の効果はあるのか?


まず、この質問に答えて欲しい。


次に、乳酸菌自体ついて考える。

今回の話では、Dysbiosisを意識して多様性について言及していた。

しかし、乳酸菌だけに多様性があっても、乳酸菌自体が細菌叢全体の1%程度であれば、

たとえて言うならば、森の中のコケの種類が増えただけの話であり、

コケの種類がいくら増えも森の多様性に影響を与えるはすもない。



米国消化器病学会誌(米国消化器病学会の機関ジャーナル)の2019年7月に公開された論文では、

過敏腸(過敏性腸症候群)の腸では、ビフィズス菌は減少しているが、

乳酸菌(乳酸桿菌)が増加していることが記されている。



図7


この論文は、それまでに発表された2331件の論文がチェックされ、精度が高く、

評価対象としてふさわしい24の研究が選抜された結果である。


確かに乳酸菌が過敏腸に有効であるという論文は数多くある。


しかし、乳酸菌を含むプロバイオティクスの


過敏腸に対する効果は、2020年の米国消化器病学会のガイドラインでは、

In symptomatic children and adults with irritable bowel syndrome, we recommend the use of probiotics only in the context of a clinical trial. No recommendations, knowledge gap.

症状のある過敏性腸症候群の小児および成人では、臨床試験の状況においてのみプロバイオティクスを使用することを推奨する。推奨なし、知識ギャップあり。

https://www.gastrojournal.org/article/S0016-5085(20)34729-6/fulltext#secsectitle0015


つまり、世界医学のレベルでは、乳酸菌が過敏腸では増加している。




であれば、

日本の農学者の言う「整腸作用」は過敏腸には有効とはいえない。

つまり、過敏腸を除外した場合には有効なのか。