日本低フォドマップ食推進会
会長 宇野良治、医師、医学博士
アメリカ消化器内視鏡学会国際会員
先月、ピロリ菌除菌後の胃癌を発見しました。
私の勤務している施設では生検をしていないので、
紹介した先からの返信で胃癌だったかどうかがわかります。
今の施設で1年過ぎましたが、紹介して胃癌と判明したケースは、
全例、開腹せずに、内視鏡的切除で治療されています。
先日のケースは大きさ5mmでした。(陥凹部は2~3mm)
除菌後の胃癌を早期で見つけるためには、大腸内視鏡でIIcを見つける時のように、
萎縮性胃炎、特に発赤している部位にインジゴカルミンを散布して、
広島大学が提唱している”RDL”Reddish depressed lesions(発赤した陥凹病変)
を明らかにして、
「星芒状で深い陥凹で、全体がやや隆起している硬い病変」
を見つけねばなりません。
(私の経験では、浅い柔らかい陥凹は癌で反ありません。)
色素散布せずに、京都分類の地図上発赤だけの診断では、RDLを見逃すことになります。
つまり、除菌後の早期胃癌を見逃すことになります。
特に、経鼻用の細径スコープでは陥凹部のピット観察が十分できないので、
50歳以降に除菌した人ではインジゴカルミン散布によるRDLの評価は必須だと思います。

出典:Yoshiharu Uno. Prevention of gastric cancer by Helicobacter pylori eradication: A review from Japan. Cancer Med. 2019 Jul;8(8):3992-4000.