宇野



ES





私は診察の特、男女問わず、服の上から胸部の聴診をしています。

健診の場合は、病院の肺炎や心不全患者ではないので、聴診の目的が違うのです。

 

前胸部は、主に左第二肋間(時に左第4肋間の間)で心音を聞いています。
(呼吸音は背部の聴診三角が基本部位です。)

特に弁膜症の雑音に重要な第二肋間は服の下から聴診器を挿入して聴診することが困難なので、必然的に服の上からの聴診となります。そのため、服の下から聴診している医師は弁膜症をスルーしている可能性もあります。

 

心雑音については、大学4年の時に1年間、心音教育の教材のカセットテープを買って、毎日ウオークマンで聞いていたので、耳にしみついていて、「イントロクイズ」のように、3秒ほどで診断できます。内視鏡よりもこの能力のほうが優れています。

そのため、これまでの医師生活で、多くの無症状の心弁膜症を診断してきました。若い人では、心房・心室中隔欠損もすぐにわかります。

 

今年から、一週間に百人前後の聴診を行っていますが、会社健診が多いので、頻度的に弁膜症の人に遭遇する確率は低いのですが、企業健診の家族で御高齢の人の弁膜症を発見しています。

 

日本人での弁膜症の頻度は?

 

「心臓弁膜症の推計患者数は現在200300 万人といわれており、年々増加しています。その弁膜症の中でも代表的なものが大動脈弁狭窄症です。65 歳以上の24%が罹患しており、日本国内の潜在患者数は100 万人に達すると推定されています。

https://www.jhf.or.jp/topics/2017/004336/

 

ということは、65歳以上の人では2550人に1人の割合で弁膜症が存在することになります。

 

特に、大動脈弁狭窄症では、突然死が多いようです。

そのため、大動脈弁狭窄症で聴かれる左第二肋間の「収縮期雑音」がないか?

特に注意しているのです。

 

心電図は、左室肥大、陰性T波が特徴ですが、心電図自動判定では「大動脈弁狭窄症疑い」と診断されません。

 AS


そのため、聴診だけが、唯一の頼りで、
それによって、弁膜症を発見することは、
命を救うことに直結します。


最近の米国の電子聴診器では、周囲雑音を8割カットするので、服の上から聴診が容易にできますが、
なぜか、日本国内では、入手できない状態になっいます。

聴診器の世界最大メーカーの3Mリットマンからは、
昨年、手元で心音図が見れる「CORE」が発売されています。
しかし、
手元で心音図を見るのは手間がかかるので、
現在の仕事には向いていません。

やはり、世界的大ヒット電子聴診器のリットマン電子聴診器3200が欲しくて、
ネネに相談したところ、
あっという間に、
「アメリカから買いました」とのことでした。

私へのネネからのクリスマスプレゼントです。