宇野

 

ボンド


本棚を整理していたら、John H. Bondからのファックスが見つかった。

 

1997年、

 Johnがミネソタ大学の教授であった頃のものである。

 

私が書いた論文をJohnに郵送したところ、

 

当時の米国消化器内視鏡学会の機関誌Gastrointestinal Endoscopyの編集委員長の

Michael Sivak教授に連絡し、論文はJohnが書き直すことが記されている。

 


偉い人に論文を書き直してもらえた時代もあったのである。

 


食物不耐症、吸収不良症候群、水素呼気テストとか、

 

現在、当たり前に言っているが、1972年に水素呼気テストを開発し、

吸収不良症候群や食物不耐症の研究の基礎をつくったのは、

John H. Bondである。

 

J Clin Invest. 72 May;51(5):1219-25.

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC292253/


私がJohnの指導を受けていたのは1990年代、

彼が米国の大腸がんのスクリーニング戦略の最高責任者であった頃である。


 

彼は、20181126日に他界した。

実は、私は、FODMAPのことで、Johnに何度か連絡を取ろうとして、

2015年、2017年にメールを送った。

しかし、返信はなかった。

2014年に事故のため脳損傷になっていたと、後にわかった。

口角に泡を立て、真っ赤な顔で怒りながら、

自分の信じていることを激しく言い続ける彼を忘れられない。。。。


さぞ、無念であったろう。

 

このファックスは、私と彼の関係を証明する宝物である。



時々、私の中にJohnが入り込んで、無意識の間に論文を書いているような気がする。


2001図1

(2001年、オリンパス社のパンフレットより)