宇野


今回、まじめにSIBOと向き合って、

 SIBOの概念は、「おかしい」と思い始めた。


まず、

第一に、SIBOの概念の提案は、培養法で行われていたという歴史的事実である。

培養法では、培地の種類によって、培養されない菌種が沢山ある。

現在の医学では、細菌の断片のDN量まで計測する方法でしか、

本当に菌が増加しているかなど判断できないというのが常識である。


第二に、呼気テストでは、小腸で発酵したかどうか判断できないという事実である。

過去には、呼気水素などの2つのピークの存在がSIBOの診断基準であったが、

最近では完全に否定された。

そして、MRIの研究で、絶食後の朝であっても、

消化管内に相当量の腸液が存在していることが確認されている。

つまり、試験時に経口した発酵性液体が小腸に到達する前に、

大腸内の液体が移動して発酵している可能性が否定できない。


第三に、単に小腸内で菌が増加するということに病的意義はなく、

そのバランスの乱れ、つまり、小腸内のDysbiosisが生体に悪影響を及ぼすという、

可能性である。

小腸内で増加しても問題のない菌では、生体で悪影響を生じない可能性が高い。

たとえば、大腸を切除した人では、小腸で菌が増加するが、

皆、病気になるわけではない。

小腸の粘膜で産生される糖質分解酵素の減少を来すような菌種が増加すれば、

IBSを来すであろう。つまり、どのような菌種が増加するかによって、

腹部症状に影響を与える。


ということで、

small intestinal bacterial overgrouth (SIBO):小腸内菌増殖症

ではなく、

small intestinal bacterial dysbiosis (SIBD):小腸内異常細菌叢

と、すべきかもしれない。

と、今、考えた。


SIBD