Y Uno
昨日、関西のテレビ放送で、大阪国際がんセンターの七條智聖医師が、
胃癌について、解説していた。
そして、胃癌の危険性ある人について、以下の二つが危険であると話した。
数年前までは、
「ピロリ菌がいる人」
であったに違いない。
しかし、「いる人」ではなく、
「いた人」、つまり過去形にしたのである。
除菌した後は、「いた人」になる。
もっとも、胃癌は、ピロリ菌が長年存在し、萎縮性胃炎や腸上皮化生に進行し、
ピロリ菌自体が住めなくなって、自然消失している場合が最も胃癌になりやすい。
つまり、ピロリ菌検査をして、ピロリ菌陰性かどうかだけではなく、萎縮性胃炎や腸上皮化生があるかどうかが重要なのである。
今回のTVでは、「いた人」の意味が、
そのような状態を示しているのかは不明であるが、
「ピロリ菌がいた人」≒「ピロリ菌を除菌した人」
を意味すると推察される。
なぜなら、七條医師の東京大学大学院の博士論文のタイトルは、「内視鏡的胃炎および 内視鏡的胃炎および組織学的胃炎による胃癌リスク分類」であり、その中で、
「本邦では 2013 年 2 月に H. pylori 感染胃炎すべてについて除菌療法が保険適応となるなど、H. pylori 除菌後の症例はますます増加しているが、本研究でも除菌成功後にも胃癌を認め、これまでの報告と同様に、除菌後の経過観察が重要であることを裏付けた」
と記しているからである。
file:///C:/Users/yoshiharu/Downloads/A31707.pdf
そして、「胃がんになった事のある人」
については、2008年にランセットに掲載された日本の論文で、過去に胃癌があっても、ピロリ菌を除菌すれば、それ以降の胃癌発生を3割にまで減少させるという仮説があり、
それを根拠に、2013年に日本で除菌療法が保険適応になったのである。
しかし、
その研究の観察期間が3年と短く、
4~5年以降に除菌しなかった人と同レベルまで胃癌が発生すると、
昨年、私は、レター論文を書いたことは以前に紹介した。
http://blog.livedoor.jp/yoshiharu333/archives/52704911.html
今回の、七條医師の放送は、「流れが変わった」ことを、意味するかもしれない。
もうひとつ、
付け加えるとすれば、
「PPIを長期に服用している人」
であろう。
若い医師が臆することなく、自分の意見を堂々と言える日本であってほしい。


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