太っているとインフルエンザにかかりやすい

 

Uno Y

 

 

肥満はインフルエンザの期間を延長させる。

Maier HE, Lopez R, Sanchez N, et al. Obesity Increases the Duration of Influenza A Virus Shedding in Adults. J Infect Dis. 2018 Sep 22;218(9):1378-1382.

 

「肥満者はインフルエンザになりやすい」

以前から、言われていることです。

「インフルエンザに負けないように、○○を毎日摂取しましょう」

というが、それを摂取して、太るとインフルエンザになりやすいということになります。

 

インフルエンザワクチンを行っても、肥満者では2倍インフルエンザになることが報告されています。


Green WD, Beck M. Obesity Impairs the Adaptive Immune Response to Influenza Virus. Ann Am Thorac Soc. 2017 Nov;14(Supplement_5):S406-S409.

 

その理由は、インフルエンザのウイルスに対する免疫機能が肥満によって低下すると考えられています。

 

肥満とインフルエンザ(感染症)に関しての研究報告を列挙します。

 

  • 動物実験では食餌誘発性肥満マウスはインフルエンザでの死亡率が高い。

Milner JJ, Rebeles J, Dhungana S, et al. Obesity Increases Mortality and Modulates the Lung Metabolome during Pandemic H1N1 Influenza Virus Infection in Mice.J Immunol. 2015 May 15; 194(10):4846-59.

 

  • 食餌性肥満マウスでは肺の免疫機能が低下している。

Milner JJ, Sheridan PA, Karlsson EA,et al. Diet-induced obese mice exhibit altered heterologous immunity during a secondary 2009 pandemic H1N1 infection. J Immunol. 2013 Sep 1; 191(5):2474-85.

 

  • 肥満マウスは、インフルエンザに対する抗体産生を低下させる。

Karlsson EA, Hertz T, Johnson C, et al. Obesity Outweighs Protection Conferred by Adjuvanted Influenza Vaccination. MBio. 2016 Aug 2; 7(4):

 

  • 肥満は、感染症のリスクを20%増加させる。

Kaspersen KA, Pedersen OB, Petersen MS, et al. Obesity and risk of infection: results from the Danish Blood Donor Study. Epidemiology. 2015 Jul;26(4):580-9.

 

  • 同じ人であっても、肥満者の脂肪組織は慢性炎症状態にあり、免疫機能を低下させる可能性がある。

García-Rubio J, León J, Redruello-Romero A, et al.Cytometric analysis of adipose tissue reveals increments of adipocyte progenitor cells after weight loss induced by bariatric surgery. Sci Rep. 2018 Oct 12;8(1):15203.

 

 


以上から、私の場合、次のステップに考察が進んでゆきます。

 

考察:インフルエンザの流行期間と体重増加期間に相関があるのではないか?

 

つまり、現代人は、冬に過食になり、脂肪が沈着し、免疫機能が低下して、インフルエンザにかかりやすくなるかもしれない、という仮説をたてます。

 

ということで、冬に体重が増えるのか?

と調べると、以下でした。

いんふ図1

 

https://kenko100.jp/articles/131114002689/#gsc.tab=0

 

風邪やインフルエンザが流行する時期と、体重が増加する時期と一致しています。

つまり、仮説が成り立ちます。

 

たとえば、

受験勉強している子供に対して、「風邪に負けないように」と親が、カロリーの高い夜食をつくったとします。それを食べ続けて、太ると風邪をひきやすくなる可能性があるという事です。受験生は、今、ダイエットして、クリスマスケーキも、おせち料理も我慢して、体重を維持して、受験勉強をするのがいいかもしれません。

『良かれと思って、悪くする』
これは、日本人の特徴かもしれません。

そして、『食べて健康になる』という概念は、昭和20年代までの古い概念です。
そのプロパガンダで、日本の医療費が増加しているのではないでしょうか?
多くの人が、食べ過ぎて、病気になっています。
現在では、『無害なものを厳選して食べ過ぎない』という概念が求められています。