乳児疝痛:母の低フォドマップ食で改善する


日本低フォドマップ食推進会
Uno Y 

乳児疝痛(コリック)は、5か月以内の乳児が、母親の原因や乳児自体に病気がないにも関わらず、1週間に3日以上、3時間以上、泣き叫ぶ状態をいう。これについて、これまで人工乳の影響が報告されてきたが、20181010日、モナッシュ大学から授乳している母親が低FODMAP食を摂取することによって、乳児が泣く時間が減少することが報告された。この研究は、無作為化臨床試験であったため、客観的に信憑性が高い。研究者らは、その原因として母親の低FODMAP食によって乳児の大腸内の発酵を抑制する可能性を考え、母乳中の乳糖量や乳児の便のpHを比較したが、それらの違いはなく、母親の心理状態にも変化がなかったため、原因は不明であると結論した。

 <宇野の考察>

成人では大腸でガスが多くとも、必ずしも腹痛を生じない。腹痛を生じるためには、痛みを来すメディエータ(化学物質)の量が関与する。このメディエータが母乳から乳児に摂取されるため、腹痛を生じる可能性がある。低FODMAP食で減少するメディエータが原因であろうと考えられる。いずれにしても、母乳を与える母親は、低FODMAP食にすべきかもしれない。すくなくとも、乳児疝痛に悩んでいる母親には朗報である。