日本低FODMAP食推進会:宇野

 

世の中には、本質の問題を評価せず、少しの違いをクローズアップし、鬼の首を取った如く、執拗に批判する人がいる。私の記した低FODMAPの本に対しても、この本がネットで自分だけで校正や製本を行わなければならず、そのための単純なミスや、ページ余りなど生じたが、それだけに着目し、批判する人もいる。しかし、そんなことよりも内容が重要だと思っている。

私は、過去に、杏林書院などで医学書を出版してきたが、その時は、やはり1頁ずつ、きちんとチェックされ、図の大きさや配置や校正すべて出版社から指導されるので、比較的楽であった。しかし、現在、校正中の英語の本の場合は、かなり、きつい注文が多く、その作業に疲弊し、『もう、無理!』と、毎日投げ出しては、『きちんとした出版社から英語本を出版する苦労を体験することは、誰でも経験できるわけではないので、貴重な経験なんだ』だと思い直し、頑張っている。

 

さて、その校正、修正作業で、いろいろ、気が付くことがある。

野菜と果物の評価の困難さである。

一から、調べなおしてみると、それらは、保存方法で、FODMAP量が変わってくる。たとえば、マンゴーは保存温度や期間でFODMAP量が変化する。

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それだけではなく、もちろん、品種によって、変わるが、はたして、日本の野菜のなかには、どこから来た何者か?全くわからないものもあるのです。キャベツにしても、スーパーで売られているものが、どこの誰で、どこに、どのように保存していたのか?全く分からない。

それだけではない。出荷時期や、どんな肥料を使用しているかで、FODMAP量が変化する。たとえば、梨では、出荷時期によって糖質の成分量が変化する。

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https://www.pref.nagano.lg.jp/nogyokankei/letter/documents/ntk452_nag1.pdf

 

これは、もはや、栄養士のレベルではなく、農学部のレベルである。

つまり、ある果物のFODMAP量は、調査した資料によって全く異なってしまうのである。

であれば、モナッシュ大のFODMAPアプリで、安全域の果物の量であっても、日本の地域の違いや出荷時期、保存の方法によっては、全く当てにはならないかもしれない。
よく、「○○の本と、宇野先生の本では、○○の量が違います。そっちが正しいんでしょうかねえ」

という人がいるが、そのような事の前に、大きな問題があるということだ。


では、どうやって解決するか?であるが、

はやり、これまでどおり、日本では、導入期には、無FODMAP、つまりFODMAP量≒0にして、症状改善後に、低FODMAP食品を徐々に試してゆくしかないと思うのである。

だから、若干FODMAPが含まれているが、モナッシュ大では少量はOKとするものを、「導入期に食べてもいいか?」など思うことすら、やめて、無FODMAPに徹するべきであろう。



<補充資料>
一般的には、キャベツは低FODMAPに分類されるかもしれないが、
東アジアの低FODMAP食についての報告では以下のように記されている。

ggg図1

Iacovou M, Tan V, Muir JG, Gibson PR.The Low FODMAP Diet and Its Application in East and Southeast Asia.J Neurogastroenterol Motil. 2015 Oct 1;21(4):459-70.

日本の料理のキャベツは高FODMAPと明記されており、著者の中にはギブソンがいる。