公開質問に対する回答:日本低フォドマップ食推進会

 

住所、氏名のあるご質問がありましたので、

さっそく、回答いたします。

 

 

 

1:英語版「低フォドマップ食」発刊予定とのことですが、日本語版の予定はありますか

回答:現在、宇野は生活のためにバイトに忙しく、英語版のことで精いっぱいで、日本語版の予定は考えていません。英語版の目的は、日本人としての意地です。

といっても、日本語版を基にしているので、8割は現在の本でカバーできます。


2:日本でIBSSIBOに詳しい医療機関はありますか(私の通院している消化器病院ではIBSSIBOに関してはほとんど無知で答えが得られません)

回答:首都圏では千葉県柏市の前田先生を低フォドマップ食推進会の認定指導医に認定しました。
この機会に御紹介します。

日本低フォドマップ食推進会認定指導医:

辻仲病院柏の葉外科 前田孝文先生

(受診前に予約が必要と思われます。)


3:ステビアは〇ですが、エリスリトールと比べてどうなのでしょうか

回答:エリスリトールは、糖アルコールに属すので、低フォドマップの回避食品にしています。ステビアは、今のところ、フォドマップに属さないので、〇にしていますが、今後も〇であり続けるのかはわかりません。しかし、甘味度が高いので、使用される総量は多くないと判断しています。ただ、純粋にステビアだけ使用されている場合は少なく、多くはエリスリトールが混在して使用されているようです。また、昔のチクロのように、再現性のない研究で発がん性などの問題が提起されて使用できなくなる可能性もあるかもしれません。日本のチクロ規制が米国の規制に準じた例から、米国の動きに作用されます。


4:グルテンは評価欄にはありませんでしたが、p23,24にセリアック病、NCGSの場合だけ言及がありました。私は小麦製品では下痢や異常放屁は起こりません。他の腸疾患を考えるべきでしょうか

回答:グルテンはFODMAP成分ではありませんが、小麦のフルクタン(イヌリン)はFODMAPです。小麦粉で症状を来さないのであれば、グルテンとフルクタンは無関係かもしれません。少なくともセリアックやNCGSではないでしょう。しかし、FODMAPの総量で症状を来すことがあり、フルクタン+他のFODMAPが影響する可能性はあります。

 

5:油類は総じて〇△になっていますが、私の経験では、常識的な摂取量でも、たちまち下痢を起こします。(特にてんぷら、フライのようなdeepfry)これまでの常識では、胃腸に異常があるときは油もの厳禁と言われていましたね。私の場合はIBSSIBO以外の腸障害を考えたほうが良いのでしょうか?

回答:油で下痢を生じるのであれば、FODMAPによる下痢ではなく、胆汁性下痢の可能性があります。

6:最近、亜麻仁油、荏胡麻油がブームですが、これらも〇でしょうか?

回答:胆汁性下痢であれば、油類で症状を来すかもしれません。FODMAPが原因であれば、可能性のあるものはチャレンジ期から開始すべきでしょう。


7:こんにゃくは〇、寒天は◆または意見が分かれる、となっていますが、同じ水溶性食物繊維でもグルコマンナンとアガロースの違いなのでしょうか?

回答:寒天はガラクタンの関与により◆です。


8:寒天に一見似ていますがアガーは〇でしょうか

回答:アガーに関しての情報は不足しています。そのため、チャレンジ期に確認するべきだと思います。


9:最近マンナン入りの米が売られていますが、このマンナンは〇でしょうか

回答:マンナンに関しても情報は不足しています。そのため、チャレンジ期に確認するべきだと思います。気になるのは「血糖値を抑制する」という作用です。米の吸収を抑制するとすれば、吸収さえなかった糖質が大腸に移動する可能性があるので導入期には純粋な米にすべきです。


10:ゼラチンには言及されていませんでしたが、これは〇でしょうか

回答:基本的に純粋な糖質ではないので〇です。


11:魚、肉類は総じて〇でしたが、IBS,SIBOに関する限り脂身の多い魚肉でも良いのでしょうか?

回答:重複しますが、胆汁性下痢かどうかがで話が異なってきます。低FODMAP的には魚、肉類は基本的な栄養源です。


12:私は初期の糖尿病なので、糖質制限食材を使っています。この中には必ず、難消化性デキストリンが含まれています。IBSSIBOに関しては望ましくないのでしょうか?

回答:欧米、豪の低FODMAPでは、難消化性物質の制限はありませんが、日本では、多くの食品に血糖値上昇を抑制する何とか、が含まれており、それによる影響が懸念されます。小腸での糖質吸収を抑制することは、血糖値上昇を抑制しますが、吸収されなかった糖質がそのまま全て便で排泄されれば、問題ないでしょう。多くの人はそう思っているかもしれません。しかし、そうではなく、約8割は大腸内で発酵し、FODMAPと同様にガスと短鎖脂肪酸を産生します。短鎖脂肪酸は栄養源として大腸から吸収されます。また、ガスは、腹部症状の原因になります。


13:水溶性食物繊維の中でもイヌリンは最悪と書かれていますが、他の水溶性食物繊維に比べて特にガスを発生しやすいからでしょうか?その機構は解っているのでしょうか、それとも疫学的経験からでしょうか?

回答:FODMAP的にはイヌリンは純粋に発酵性のオリゴ糖です。機序は73頁に記しています。ですから、単に水溶性食物繊維という理由ではありません。しかし、食物繊維の代謝産物のピルビン酸は発酵により、FODMAPと同じように水素ガス、メタンガスや短鎖脂肪酸を発生します。


14:ニンジンは〇、ピーマン、パプリカは評価表にはありませんでしたがp106,p108では推奨されていました。これらの野菜は甘味がありますが、〇なのでしょうか?特にパプリカは赤色、黄色、橙色の三種が出回っていますが、いずれも〇でしょうか?

回答:基本的に海外では、緑のピーマンはFODMAPが多いとされています。しかし、野菜にしても、果物にしても、日本のものと海外のものと、果糖などの成分量が異なる可能性があります。そのため、海外の著書でOKとなっていても、日本ではOKとは言い難く、迷っていました。そのため、個人的に成分分析装置を購入して、あるいは、外注して日本の食品の全てを想定しようとも考えましたが、資金がなくできませんでした。また、このイチゴはいいが、あのイチゴはダメなどと記すと、生産者からのクレームが来るのは必須でしょう。その上で考えついたのが、厳しい導入期と、個人的なチャレンジ期の応用です。不明なものは、自己判断、自己責任で決定してゆく。それが、日本の低フォドマップ食の基本的コンセプトです。