毎日新聞:がん検診の2記事

 

 

https://mainichi.jp/articles/20170707/k00/00m/040/067000c?inb=ys

毎日新聞76 1935最終更新 77 0118)

職場検診

厚労省が初の指針策定へ がん検査など課題多く

職場でのがん検診では効果の確認されていない検査が実施されるなど課題が多いとして、厚生労働省は、科学的根拠に基づく職場検診の実施を促す指針策定の方針を決めた。職場検診に関する指針策定は初めて。6日の専門家会合ワーキンググループで議論がスタート。同省は1年以内に完成を目指す。

 職場検診はがん検診受診者の半数以上を占めており、がん対策で重要な役割を果たすことが期待されている。だが、地方自治体による地域住民の検診が健康増進法に基づいて実施しているのに対し、企業や健康保険組合が福利厚生の一環として実施している職場検診には根拠法はなく、詳しい実施状況を把握されていない。

 検診の有効性は死亡率の減少効果の有無で判断される。厚労省は、効果が確認されたがん検診5種=胃、肺、大腸、乳房、子宮頸部(けいぶ)=について、対象年齢や間隔、方法を指針として自治体に推奨している。

 しかし、厚労省が健保組合を対象に行った調査では、指針の対象外の若い人にも検診を勧めていたり、指針にない前立腺のPSA検査(血液による検査)を実施したりするなどの状況が明らかになった。健保組合の96%が要精密検査となった受診者の数を把握していないことも分かった。

 6月にまとまった第3期がん対策推進基本計画案は柱の一つに「科学的根拠に基づくがん予防・がん検診の充実」を掲げている。これを受け、がん検診で大きな割合を占める職場検診の改善に向け基準となる指針作りに乗り出した。【高野聡】

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https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170713-00000068-mai-soci

毎日新聞7/13() 19:17配信


<がんセンター>見落とし評価困難 NHK検診報道で声明

 

 青森県が実施したがん検診に関する調査結果について、NHKが「がん検診で4割の患者が見落とされていた可能性がある」と報道したことに対し、国立がん研究センターは13日、「調査は予備的なもので、結果から検診の見落としを評価することは困難」との声明を発表した。

 NHKは6月29日のニュースで「青森県が県内10町村の検診受診者を調査した結果、胃がんで40%、大腸がんで42.9%、子宮頸(けい)がんで28.6%でがんが見落とされた可能性がある」と報じた。

 これに対し、声明は「40市町村ある青森県の10町村を対象にした予備的調査で、見つかったがんもそれぞれ10例以下。2011年度の検診受診者に対し観察期間が11~12年末と短く、結果から検診見落としを評価することは困難」としている。

 青森県の調査の目的は、胃、大腸、子宮頸部など五つのがん検診者の台帳と、がん患者の登録データの予備的な照合。調査の中で、胃がんで60.0%、大腸がん57.1%などと、それぞれの検診で、がんと診断できた割合が明らかになった。

 報道は、これらの割合を100%から引き算して、残りを「見落とし」の割合とした。しかし、国際的には検診受診後、一定の間隔をあけて次の検診までの間にがんと診断されたケースを「見落とし」と定義。4割を「見落とし」とした報道は不適切としている。

 がん検診では、がんではない人をがんと誤って診断して不利益を与える可能性もある。このため、ある程度発見できない割合を許容している。乳がん検診の場合、70~85%でがんと正しく診断できれば有効とされている。

 がん研究センターの斎藤博検診研究部長は「検診の精度調査の意義は大きいが、小規模の予備的なもの。それを確定的に扱うのは不適切」と話している。【高野聡】

 ◇「放送は調査結果に基づいたもの」NHK

 NHK広報部は「今回の調査は青森県ががん対策に役立てるため全国に先駆けてがん登録データを活用して行ったもので、放送は調査結果に基づいてお伝えしました。その中では、県内10町村のデータであることや、青森県がサンプル数が少ないとして『今後、市部も含め複数年度調査を行うこと』もお伝えしています」とコメントした。【屋代尚則】

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おわかりでしょうか?

集団検診、住民健診、職場検診、人間ドックとの違いついて、

国民はきちんと理解しているでしょうか?


これについて、日本医師会のHPでは以下のように記されています。

 

https://www.med.or.jp/forest/gankenshin/what/checkup/

 


11図1


任意型検診は、個別検診と同じ意味です。


33図1


くりかえしますが、

国民は、対策型検診と任意型検診の精度の違いを理解しているでしょうか?


簡単に言うと、対策型検診の「誰かが見落とされるかもしれないが、集団の死亡率を下げることを目的」としています。

しかし、集団検診にしても、職場検診にしても、
自分は見落とされないと信じて、検診を受けているのではないでしょうか?
自分が見落とされたとしても、集団に効果があればいいと納得して検診を受けているのでしょうか?
理解できたとしても心情的に許容できるでしょうか?
ここに、行政目線と国民目線(国民心情)の乖離があると思います。





では、そもそも、「がん検診」とは、何でしょうか?

 

それについては、「国立がん研究センター」がん情報サービスに記されています。

 

http://ganjoho.jp/public/pre_scr/screening/about_scr.html




ある程度の発見できない場合を許容する、つまり、ある程度の見落としを前提としている対策型「がん検診」の評価方法は何でしょうか?
外来受診(有症状で病院受診で発見される)で発見されるがんと、生存率や発見されたがんのステージを比較する方法は正しいのでしょうか?つまり、「症状が出る前に発見しましょう」「早期発見・早期治療」という金看板は正しいのでしょうか?

これについては、以下の資料があります。

 

<参考資料>

 http://canscreen.ncc.go.jp/kangae/kangae3.html



 

私としては、たとえばNHK問題も、白黒はっきりさせず、「グレー」として、この問題を国民全体の問題として継続して注視し、そして、検診を受ける人は、自らが行動してゆくべきだと思います。

 

胃がんと大腸がん検診の最大の問題はX線検査だと思います。実際に、1998年、つまり、20年ほど前の、医学雑誌「胃と腸」の主題は、「胃癌の診断にX線検査は不要か」でした。その主題は(今日の)未来を見通していたものです。そして、メーカーサイドも需要を見越して、苦痛と合併症の少ない細い内視鏡の開発、さらに、細くとも画像の良質な内視鏡の開発を進めました。現在の直径5mmの経鼻内視鏡の画像は、20年前の太い内視鏡よりもはるかに鮮明で、かつ、操作性も数段向上しました。胃のバリウム検査より胃内視鏡の方ががんの見逃しが少ない、大腸の注腸バリウムより大腸内視鏡の方が早期がんを見つけることが出来るのは事実です。であれば、例えば、職場検診を受ける場合、内視鏡検査を自ら積極的に受ける(選択する)ことが必要です。そして、多くの対象者が内視鏡を受けることを希望すれば、その行動は検診の現場を変えてゆくでしょう。実際に大都市では、多くの人が経鼻内視鏡を希望しているため、検診を行う現場では経鼻内視鏡をうまく出来る医師を探しています。大腸がん検診でも精査は内視鏡検査に限定すべきでしょう。その需要によって、一次的に内視鏡医が不足しても需要と供給のバランスによって多くの若い内視鏡医が生まれるに違いありません。そのような現状をつくりだすのは、国民ひとりひとりが正しい知識を得て、自らが行動してゆくしかないと考えます。その意識改革によって、受診率と精査率も上昇し、さらに集団としての死亡率も低下してゆく可能性があります。

自分は見逃されないと信じて、検診を受ける」のではなく、

「自分が見逃されないように検診を受ける」ことが必要なのです。