2017611日:公開質問に対するコメント

 

 

宇野先生、はじめまして。
インターネットでfodmapを知り、今、頂けますか藁をもすがる思いで、試しています。
コラムも遡って読ませていただいています。
著書とお薦めされている書籍も申し込みました。届くのが楽しみです。

fodmapは、つい4日ほど前に始めましたが、明らかに調子が変わってきました。最初は軽く試してみようと思った程度でしたが、今は、真剣にきっちり導入期を試してみようと思っています。

そこで質問なのですが…
 
ブログでお薦めされている低fodmapの食材リストと、コラムやレシピで紹介されている中で出てくる食材で、これは良いのか、悪いのか、量の問題なのか、と迷う食材が幾つかあります。
それについて、ご回答を、頂けますか??
どうかよろしくお願い致します。

除去すべきか、量を控えるかと、迷ってる食材は……、「ピーナツ」「アーモンド」「くるみ」「味噌(米みそ)」「小麦粉不使用の醤油」「じやがいも」「片栗粉(馬鈴薯デンプン)」「バナナ」バナナについては、バナナは好きなのですが、黒くなってきたら…というような条件のあるものだから量は取りすぎないほうが良いのかどうか??と黒くなっていたらたくさんでも構わないのか?と迷いました。


また、肉は腸に良くないとか、たんぱく質は白身がいちばん、玉子はガスが貯まる、とか、ベジタリアン食の方が体に良い、とか、玄米は胃腸の負担になる、などの、いわゆる「通説」については、低fodmap食の中では気にしなくても良いのでしょうか。(これまで、それらの意見をずっと気にしてきたので……)

長文になりましたが、ご回答を頂けまると、たいへん嬉しく思います。
どうぞ宜しくお願い致します。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<返信>

 

お答えいたします。

「ピーナツ」「アーモンド」「くるみ」「味噌(米みそ)」「じやがいも」「バナナ」全て、著書に書いておりますので、著書を参考にしててください。

「小麦粉不使用の醤油」大量でなければOKです。

「片栗粉(馬鈴薯デンプン)」小麦粉不使用であれば、原則的にOKです。

 

(質問)肉は腸に良くないとか、たんぱく質は白身がいちばん、玉子はガスが貯まる、とか、ベジタリアン食の方が体に良い、とか、玄米は胃腸の負担になる、などの、いわゆる「通説」については、低fodmap食の中では気にしなくても良いのでしょうか。

 

(回答)

「腸に良くない」「腸に良い」というのは、非医学的な漠然とした表現で、これによって、多くの国民を混乱させています。腸といっても、腸の何大腸なのか?小腸なのか?十二指腸なのか?何に対していいのか?悪いのか?たとえば、欧米で疫学的に赤肉と大腸癌の関係が指摘されると、「肉は腸に悪い」と言われますが、日本人の食べる肉のレベル(量)ではその危険域に達していない可能性があります。そもそも、低フォドマップは大腸癌の予防食ではなく、大腸内の水分とガスのコントロールを目的としています。ですから、肉は問題にはなりません。

白身?は、卵でしょうか?魚でしょうか?いずれにしても、低フォドマップでは基本的に蛋白質の制限はありません。しかし、小麦蛋白(グルテン)を控えることによって、同時に小麦粉の糖質のイヌリンを制限できるので、グルテンフリー食は参考になり、取り入れてもいいのです。

また、卵には発酵性糖質がないので、卵自体でガスが溜まることは考えにくく、それがガスを発生するとすれば、蛋白質の腐敗によるガスであり、大腸内に長くとどまっている場合であり、便通が改善すれば、ガスの問題はほとんどないでしょう。

ベジタリアンは体にいいというのは、そう信じている人も少なくないので、詳細には書きませんが、体の何らかの器官や特定の疾患に限られている話と理解しています。食物繊維が大腸の運動に良いという考えは、アフリカで布教活動をしていたイギリスの医師のバーキットが1970年に述べたことから始まりますが、それは、食物繊維の多い食事をしていたアフリカ人の便量が西洋人よりも非常に多いという観察から始まったのですが、それは、健康な若いアフリカ人の話であり、いったん便秘になって大腸が伸びた人では当てはまらないというのが、私の物理学的計算結果です。さらに、その当時のアフリカ人の寿命が高齢で増える癌に至る前で終わってしまうので、食物繊維を多く食べるアフリカ人には大腸癌が少ないと思われていましたが、アフリカ人の寿命が延びてきて、それに伴って癌も増えてきています。

玄米に関しても、根本的には食物繊維量の問題であり、個人における大腸の収縮力やその幅によって結果が異なります。つまり、伸び縮みがよく、あまり幅の広くない大腸では、食物繊維によって便量が増えますが、だらんとして幅の広い大腸では、どんどん大腸内に蓄積されて、食物繊維内のセルロースが発酵を引き起こして、ガスを産生し、ガスによって便通がさらに悪化する悪循環を来す可能性があります。ですから、日本の低フォドマップでは、便秘では食物繊維を少なくすることを推奨しています。