小腸菌増殖症SIBOから考える
Y Uno
小腸内菌増殖症SIBOという医学用語は、あまり、日本の医者は理解していない。
うまくまとまっているのが、以下のウイキペディアである。
https://en.wikipedia.org/wiki/Small_intestinal_bacterial_overgrowth#cite_note-Bouhnik-30
Small intestinal bacterial overgrowth
通常、小腸の細菌数は1mlあたり1万以下であり、それらの菌は胆汁酸代謝などの有益な作用を有しているが、異常に増加して10万以上になると、腹痛、嘔気、嘔吐、鼓腸、腹部膨満、下痢、便秘、を来す。そのような病態を小腸菌増殖症(SIBO)という。
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SIBOに関連する疾患としては、過敏性腸症候群(30-85%)、慢性膵炎(30-40)、嚢胞性線維症(56%)、大腸憩室(59%)、セリアック病(9-55%)、クローン病(25%)、非アルコール性脂肪性肝炎(健常者に比して約2倍)、肝硬変(50-60%)、強皮症(56%)、糖尿病の自律神経障害(28%)、繊維筋痛症、リンパ増殖性疾患などがある。
(文献)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2890937/
World J Gastroenterol。2010年6月28日 16(24):2978-2990
では、増える菌はどのようなものか?
大腸菌、ストレプトコッカス、乳酸菌、バクテロイデス、エンテロコッカスである。
(文献)Bouhnik Y, Alain S, Attar A, Flourié B,
Raskine L, Sanson-Le Pors M, Rambaud J (1999). "Bacterial populations
contaminating the upper gut in patients with small intestinal bacterial
overgrowth syndrome". Am
J Gastroenterol. 94 (5): 1327–31.
このコラムで以前(2014年2月)に掲載したのは以下であるが、出典が不明。
1) Streptococcus:グラム陽性球菌、連鎖球菌、通常嫌気性
2) klebsiella:例;肺炎桿菌(グラム陰性、腸内細菌の常在菌)、通常嫌気性
3) enterobacter:グラム陰性桿菌、乳製品、通常嫌気性
4) veillonella:グラム陰性嫌気性球菌、乳酸により発育
5) clostridium:グラム陰性嫌気性桿菌
6) bacteroides:グラム陰性嫌気性桿菌
7) reptostreptococcus:グラム陽性嫌気性球菌
8) E. coli:グラム陰性嫌気性桿菌
9) Lactobacillus:乳酸菌:グラム陽性桿菌、微好気~嫌気性
10) enterococcus:腸球菌:グラム陽性球菌
11) fusobacterium:グラム陰性嫌気性桿菌、レミエール症候群
12) micrococcus:グラム陽性球菌
13)Staphylococcus aureus:黄色ブドウ球菌:通性嫌気性のグラム陽性球菌
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下記文献では、Streptococcusviridans
, Acinetobacter baumannii, Pseudomonas aeruginosa, Streptococcus species,
Escherichia coli, Staphylococcus aureus, Enterococcus faecalis, Klebsiella
pneumoniae, Citrobacterfreundii, Enterobacter cloacae, and Neisseria speciesがある。
これらの菌の増加によって、小腸内で発酵が起こり、ガス産生によって小腸の内腔が拡張し、さらに細菌の影響によって、非抱合胆汁酸、アセテート、コハク酸などが増加し、小腸細胞に障害を与える。
非抱合胆汁酸の異常増加は水分増加による下痢を生じるだけでなく、肝毒性がある。
(文献)Bala L, Ghoshal UC,
Ghoshal U, Tripathi P, Misra A, Gowda GA, Khetrapal CL. Malabsorption syndrome
with and without small intestinal bacterial overgrowth: a study on upper-gut
aspirate using 1H NMR spectroscopy. Magn Reson Med. 2006;56:738–744.
アセテートは、他のSCFAと共に、ラットにおいて結腸粘膜損傷を引き起こすことに関与している。
, , , , , . Short- chain fatty acids induce
colonic mucosal injury in rats with various postnatal ages. Pediatric Res 2005; 57: 201–204.
コハク酸は、食品添加物・サプリメントでのしようがFDAで認められており、日本では「うまみ成分」pH調整のために食品や調味料に使用されているが、潰瘍性大腸炎の原因として日本から報告されている。
(文献)
・, , , , , , . Roles of mucosal bacteria and
succinic acid in colitis caused by dextran sulfate sodium in mice. J Med Dent Sci 2000; 47: 233–41.(東京医科歯科大)
, , , , . Mucosal blood flow and
generation of superoxide in rat experimental colitis induced by succinic acid. J Gastroenterol 1997; 32: 464–71.(兵庫医大)
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<2014年に宇野コラムで紹介したSIBOのケース>
症例:30歳代、女性。
他医で、過敏性腸症候群と診断されていた。
主訴は、下腹部不快感、下痢と便秘。
腹部レントゲン写真では、腹部に中等度のガスがみられた。
腹部CTで、そのガスが小腸に位置することを確認。
抗菌剤を投与して、2週間後の写真では、小腸ガスの減少を確認した。
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IBSとSIBOの関係と、SIBOでも発酵による悪影響があることから、
SIBOでも低FODMAP食が推奨されています。
以前に、私からSIBOと診断された患者さんは、
低フォドマップ食を実践して欲しいと思います。
http://bodyecology.com/articles/the-low-fodmap-diet-warning-for-ibs-and-sibo-sufferers
https://chriskresser.com/why-diet-alone-is-not-enough-to-treat-sibo/
https://draxe.com/sibo-symptoms/
https://sibocenter.com/2016/03/low-fodmaps-diet/
http://www.gidoctor.net/diet-ibs-sibo.php
http://sibodietrecipes.com/the-sibo-diet/
https://www.dietvsdisease.org/sibo-diet/
http://www.hollywoodhomestead.com/sibo-diet/

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