週刊現代:7月2日号

医療雑誌のように、医療のタイトルが踊っている。
そのなかで、ひとつだけ解説する。
2016年5月20日、糖尿病学会から高齢者の血糖コントロール目標値が公開された。
高齢者では、血糖コントロールをきびしくしない方針となったのである。

糖尿病でなぜ、血糖のコントロールが必要かと言えば、何年も高血糖が継続すると、目の網膜や腎臓の血管に影響を与えるからである。このような糖尿病合併症を予防するためにインスリンなどが使用される。
しかし、高齢者では、そのような合併症を生じる前に、何らかの疾患があって、余命が短い場合がある。さらに、高血糖よりも低血糖によって、心血管疾患を生じたり、認知症を悪化させる可能性がある。
このことを以前から知っていたため、私は高齢者で寝たきりの患者の場合は、血糖値が高くとも、放置していることが多かった。
しかし、ある日の朝、ナースのミーティングで、「次は○○さんですが、血糖が高いまま放置されています」「宇野先生は、糖尿病専門じゃないから、わかってないじゃないの?」などと、いう会話を聞いた。なんと、ナースが私が指示をしていないのに、1時間おきにデキスタ―(簡易血糖測定)を行い、私をアホのように話していたのである。
私は抵抗し、何度か、「何のために血糖をコントロールするのですか?」と聞いても、かえってアホの様に思われた。そのため、しかたなく、インスリンの指示をした覚えがある。
現場では、いろいろな問題があるのです。
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