「いわゆる善玉菌」を増やす食事や飲用で病気を改善するという方法をプレバイオティクスといいます。
 

潰瘍性大腸炎では「いわゆる善玉菌」を増やすことによって、抗炎症作用が働くために有用であろうという考えがあります。
 

その理論での抗炎症作用の機序の始まりは、腸内での発酵です。

その発酵によって短鎖脂肪酸が増え、管腔内のpHが低下します。

そのため、多くの動物実験では、これら2つを指標として、潰瘍性大腸炎にプレバイオティクスが有効であろうと述べられてきました。

 

では、実際の潰瘍性大腸炎の患者の腸内pHは高いのでしょうか?

もし、潰瘍性大腸炎の管腔内pHが正常よりも高いのであれば、プレバイオティクスでどんどん発酵させてpHを下げてあげれば良いことになります。つまり、高フォドマップ食を食べて、腸内を発酵させるべきと導かれます。

 

しかし、2015年に公開された論文では、どうも違うようです。

 

Hua SMarks ESchneider JJKeely S.

Advances in oral nano-delivery systems for colon targeted drug delivery in inflammatory boweldisease: selective targeting to diseased versus healthy tissue. Nanomedicine 2015;11: 1117-32.

 

There is little evidence to suggest major alterations to small intestinal pH in IBD patients, however colonic pH is significantly lower in both UC and CD patients.

While normal colonic pH ranges from 6.8 in the proximal colon and rises to 7.2 in the distal colon, this can significantly vary in active UC patients from pH 5.5 to as low as 2.3.

 矛盾

IBD(潰瘍性大腸炎とクローン病)では、健常者(6~6.7)よりも大腸のpHが低い(2.3~6.5)のです。活動期の潰瘍性大腸炎ではpHが有意に低いのです。

 

つまり、Hからすれば、腸管内の発酵を抑制して、pHを上げる必要があります。よって、高フォドマップ食ではなく、低フォドマップ食が適応になります。

 

そして、実際に、低フォドマップ食で、活動性の潰瘍性大腸炎が1か月で軽快し、さらに、ペンタサが不要になった会員もいます。

 

 

ヒトの腸内フローラを含め、あらゆる菌には増殖しやすいpHが存在します。

 

まだ、見つかっていない菌群が、pHが低い環境で増殖しやすく、それらの菌が病原を有している可能性もあります。

 
日本での潰瘍性大腸炎は、異常なほどに急増しています。

うC図1

低フォドマップ食で、この増加を抑止できないか?と本気で考えています。

実際に、2009年に、潰瘍性大腸炎やクローン病の症状を軽快させることが報告されています。

Gearry RB, Irving PM, Barrett JS, Nathan DM, Shepherd SJ, Gibson PR.

Reduction of dietary poorly absorbed short-chain carbohydrates (FODMAPs) improves abdominal symptoms in patients with inflammatory bowel disease-a pilot study. J Crohns Colitis 2009; 3(1):8-14



私は、安倍晋三首相に、低フォドマップ食をお勧めします。