SIBO(シーボー):日本からの報告(鎮痛剤とSIBO):2014年大阪市大

 


SIBOの論文数をPubMedで調査した結果が以下である。


SIBO図1


1991年から2014年まで、200編の論文が発表された。

1990年代は、年に23の論文数であったが、2003年を境にその報告数が急増した。今年は2月までに6編あり、20以上の論文が報告されるのは確定的である。残念なことにこれまで、日本からの報告はなかった。

しかし、今年、大阪医科大学から、日本で初めてのSIBOの研究報告がなされた。すばらしいことである。

その抄録を紹介する。

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2014年:大阪市立大学消化器科

Role of small intestinal bacterial overgrowth in severe small intestinal damage in chronic non-steroidal anti-inflammatory drug users

Scandinavian Journal of Gastroenterology

March 2014, Vol. 49, No. 3 , Pages 267-273 (doi:10.3109/00365521.2014.880182)

Motoko Muraki , Yasuhiro Fujiwara , Hirohisa Machida , Hirotoshi Okazaki , Mitsue Sogawa , Hirokazu Yamagami , Tetsuya Tanigawa , Masatsugu Shiba , Kenji Watanabe , Kazunari Tominaga , Toshio Watanabe & Tetsuo Arakawa

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慢性非ステロイド性抗炎症薬使用者における重度の小腸損傷での小腸細菌異常増殖の役割。

【目的】腸内細菌は、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)誘発小腸損傷の病因に重要な役割を果たしている。しかし、小腸細菌異常増殖(SIBO)とNSAID誘発小腸損傷との関係は不明であった。研究の目的は、SIBONSAID誘発された重症の小腸の損傷との関係と、SIBOと慢性のNSAID使用者と症状の関連検討することであった。

【材料および方法】3ヶ月以上のNSAIDを使用していた43人の患者が登録された。これらに対し、カプセル内視鏡とラクツロース水素呼気テスト(LHBT)で調べた我々は小びらんが4病変ある場、もしくはや大きなびらんや潰瘍がある場合を重症の小腸損傷を定義した。また、LHBT結果はベースラインより 20 ppmと以上の呼気水素ガスのレベルの増加があった場合を陽性とみなした。

【結果】43人の患者のうち、22人(51%)が重度の小腸損傷であった。

LHBTは重症小腸損傷のない21人の患者(24%)の5人で陽性で、重度の小腸損傷患者21人の13人(59%)で陽性であった。多重ロジスティック回帰分析ではLHBT陽性の結果が重症小腸損傷のオッズと関連して比率(95CI1.40から30.50 OR6.54)と大幅に増加していた。LHBT陽性び症状と重度の小腸損傷をもつLHBT陰性患者の症状の間に有意差はなかった。

【結論】、慢性的にNSAID使用している患者では重症の小腸損傷の進展にSIBO関与している可能性がある。

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日本国内で下記に当てはまる人は、大阪医科大学病院の消化器科を受診して、SIBOの検査を受けた方がいいかもしれない。

1.      ろくに検査もせず、性格テストだけで過敏性腸症候群(IBS)と診断され、治療に通っているが、症状が改善しない。

2.      自分の症状を訴えても、精神的なものが原因、自律神経失調症と言われている。

3.      抗生剤、消化性潰瘍の治療薬、鎮痛剤を飲んでから症状が出た。

4.      胃の手術後に腹部膨満、ガスによる圧迫、下痢、便秘などが生じるようになった。

5.      癌の化学療法、放射線療法を受けた後に、腹部膨満、ガスによる圧迫、下痢、便秘などが生じるようになった。

6.      長年、市販下剤を飲んでいる、あるいは医院、病院からプルゼニドをもらって長期間服用しているうちに、便秘の悪化、腹部膨満、ガスによる圧迫がみられるようになった。

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